セクスティングとパーツ写真-最後の1枚
Danからは返事がなかった。
ちょうどそのタイミングで友人達が泊まりに来ていたのでことの始終を話したところ、パーツ写真には非難轟々で、「あんた、囚われてるよ!」と散々言われた。そうなのだ。囚われているのだ。一度でもめくるめく世界を想像してしまったから。その夜はDanと飲んだバーも含め三軒飲み歩き、「全然しらない他人のパーツなんぞ見たくもないわ!仕舞え!」「なにがいいんだよ!」と言われ続けた。
返事が来ないことが不満だったので、友人と酔っ払った勢いでこれでもか!とセクシーな一枚を送ってやった。友人たちの横でちゃちゃっと撮った1枚だけど、なかなかきれいに撮れていた。友人達からは「いいぞ!もっとやれ!」と変な煽りを受けた。私のはじめてのセクスティング。そしてこれで終わり。
ゲイの男友達が、「あんたってぱっと見はキレイなお姉さんなのにねぇ。ほんと残念ね。」と呟いたのが忘れられない。
悲しい気持ちはないものの、もりあがった私の好奇心が満たされなかったことには少し苛立った。WhatsAppのコンタクトリストにDanの名前が出てきて、スパムメールでも送ってやろうかと一瞬思い、バカバカしくなってやめた。一夜の観光客なんぞを追いかけた自分が滑稽なのだから。
次の日の朝、携帯の光りで目覚めた。朝4時。2ヶ月も話していないMichaelからだった。1週間くらい朝から晩まで細かく連絡を取り合っていたのに、いきなり音信不通になった男だ。なんだろう?開けてみると。
テイラー・スウィフトの写真だった。
セクスティングとパーツ写真-2枚目
Danから返事が来た。
実はその日、一日いろいろとやりとりをしていた。もうアメリカに帰ったのかなと思っていたけど、まだ日本にいるらしい。
-まだ日本?いつ帰るの?
-ああ、まだいるよ。
-どこ?
-〇〇
-ハハハ、今夜実はそこに行こうとしてたよ。でも泊まらせてもらう予定だった友達に急きょ用事ができて、キャンセルされたの。
-そうか。でも君が来ていたとしても、会う時間は作れなかったな。一日中、一緒に来てる友達といろいろプランがあるんだ。もし君が来ていたら、僕が明日の夜泊まるホテルに来てもらわなきゃいけなかったよ。それなら、早朝のフライトで帰るまで一緒にいられた。…で?もし今僕が君の隣にいたとしたら、きれいな色のペニスに何をしてくれたの?
・・・キタ!やっぱり、褒められるのは悪い気分じゃないのね(笑)。
さて、どうしようか、と思ったその瞬間、ワクワクしている自分に気づいた。なぜって、Sextingをしたことがないのだ。してみたいとも思っていなかったけれど、実際に自分がこの場所に踏み込んでみると、してはいけないことをしている気持ちが、心臓と脳に直接訴えかけてきた。どきどきした。この時の私を誰かが見ていたら、あのひと、何をにやにやしているんだろうと思ったんじゃないかな。前の彼氏はニューヨーカーだったけれど、そういう趣味は持ち合わせていなかった。まぁ、一緒に住んでいたしね。このメールが来たのは夕方。考えに考えたけれど、私も友人と予定があり、witty(気の利いた)返事ができる気がしなかったので、そっとメールを閉じた。でも、そのあともずっとこのメールについて考えてしまっていた。
次の日はお休みだった。Danのメールはまだ私の頭にこびりついたまま。友人と話していても、食事をしていても、映画を見ていても、そのことについて考えてしまう。観念して、返事を打とう。思いっきり流れに乗ってやれ、と心を決める。
-そうね…もし今あなたがここにいたら、存分に味わうことにしてたわ。口と手でゆっくりと。もうこれ以上むりだってあなたが感じるまで焦らすの。それが一番楽しいところだからね。それから、思いっきり出せるようにしてたわね。
やりすぎかな、ちょっと・・・恥ずかしいかもしれない。Sextingって難しい。相手の様子がわからないし。そもそもDanのことよく知らないからね。この返事で彼は満足するのかしら?何をどうしてほしいんだろう。はっきりと言ってくれたほうが楽だな。ああして、こうしてって直接言ってもらったほうが。でも、できればこのSextingは続けてみたい。このやりとりがひと段落したら、Danに電話をして、これってどうなの?何を考えていたの?心理的にどう作用するの??と、聞いてみたかった。
う~ん、、、と考えていたそのとき、前のメールにクリップのマークがついていることに気づいた。添付ファイルがあるということだ。
・・・それは、なんと動画だった。彼の手が、彼自身を触っている。頭をカメラに向けるよう、見せつけるような手の動きをしていた。本当に自慢なのね。私はまた苦笑。でも、びっくりするぐらい、脈打っていた。このブログでは嘘をつかないことにしようと思ってる。だから正直に書く。見たものには一切心が動かなかったけれど、私のことを思ってこうなったのかと考えたそのとき、とても、興奮した。おへその下のあたりがぐっと反応するのを感じた。
一般化はしたくないけど、ここが、女性と男性で違うところなんじゃないだろうか。多くの男性は、見たもののビジュアルに興奮すると言う。胸が揺れ動いている動画を見たとき、それが誰であろうと、とにかくむらっとする、んだよね?でも、私は、この映像の裏にある感情に欲情したのだ。この動画を撮った瞬間、君がほしいと思っているDanの気持ち。セックスをしているときのことを思い出すと、あれは本当に自分だったのかな?と思う瞬間が誰にでもあると思う。なんていうんだろう、なにかスイッチが入っている感じ。いつもならこんなこと言わない。いつもならこんなことしないのに。ということも、考えすらせずに行動にうつしてしまう。あとから思い出せば後悔することも、褒めちぎりたくなることもあるけど、私はその行為が好きなのではなく、あの没頭する感覚が、たまに無性に恋しくなる。きっとDanもそんな状態だったんじゃないか。
動画が終わった瞬間も、そんな感じだった。さっきまで考えていた、どうしようか、は消え去り、気づいたときにはもう送信ボタンを押していた。おへその下は、もちろんうずいている。
セクスティングとパーツ写真-1枚目
アメリカ人ソフトウェアエンジニアとデート
年収にして1800万を稼ぎ出すDanは、Earn it hard, spend it hard(たくさん稼ぎ、たくさん使う)な人なんだけど……
「はーい。先に始めちゃったよ。」
「もちろんいいよ(笑)。って…なぜだ!お金がおろせない!オーマイガッ。マジで僕ただのバカ野郎みたいだよ!」
と素朴な疑問を投げかけてきて、
「あはは。残念ながら日本でもNGやな!」
と答えたらがっくりしてた。
その後川沿いで二人で再乾杯、イチャイチャ→お持ち帰りして色々したあと(ピーーで省略。ご想像におまかせします)添い寝する結果に。
最初からコケちゃったから、絶対にリベンジする!I wanna fix it!(ミスを取り返したい!)とか言ってたけど、次に会うのは一体いつのことやら?そのあともなんとなくのsexting(ご自身でお調べください)は続いています…。
Let's see.
サンフランシスコの日常は日本とはかけ離れている
Google, FacebookなどをはじめとしたIT企業のメッカ、San Franciscoから来たソフトウェアエンジニアのDan(仮名)によると、かの地では、もうほとんどのものがアプリで済ませられるし、出たくなければ家から出なくても生きていけるらしい。
「それでいいよ。」
「かしこまりました。10分後にご用意できます。」
ほんとかよと思ってググってみたら、本当だった…。
※ソース
https://mag.sendenkaigi.com/senden/201704/amazon-study/010210.php
「今日ちょっと遠出したいなと思ったら、getaroundで車を借りる。ほら。」と言って見せられたそのiPhoneには、マップのそこら中に印がついている。つまり「レンタル可」の意味。Danは、「僕が予定を立てるのは、キャンプにいくときくらいだよ。カリフォルニアじゃ、キャンプするためには早い段階で許可書をもらっておかないといけないからね!」と笑っていた。
※ソース:ビジネスインサイダー
https://www.businessinsider.jp/post-1135
ちなみにこれの元ソースはアメリカの不動産情報サイト Radpad
http://blog.onradpad.com/employees-are-paying-this-much-to-live-next-to-unicorns-in-sf/
いやいや、それでも可処分所得が充分にあるのでは?と思いきや、本人曰く「う〜ん。健康保険とかなんだかんだ使うとあんまり残らないよ。子どもなんか出来た日には、貯金する余裕すらないと思う。サンフランシスコを出たがってる奴らもたくさん知ってる。ロスとかシアトルはずっとマシだと思うけど、それでも西海岸にたどりついたら、来た瞬間からどうやってここに居続けるか?どうやって生き残るか?ってことを考えなくちゃならないんだ。」だそうです…。忙しすぎて、日本旅行についても一緒に来ている友人に出せる金額を提示し準備は全部やってもらった、と言っていた。
※SpaceXはイーロンマスクが作ったロケットや宇宙船の会社。